患者に直接医療行為を行う医師や看護師は、病院で活躍する仕事と聞いてまず思い浮かぶ職種の一部でしょう。
しかし、病院に勤務している方はそれだけではありません。
助産師や理学療法士、レントゲンなどを扱う放射線技師、検体や身体そのものの検査を行う臨床検査技師、患者の情報が記載されたカルテを管理する診療情報管理士などなど、病院では実に多くの職種の方が働いています。
薬剤師も、病院にとって重要なスタッフです。
薬局に勤め、来局した方の処方箋を元に薬を調合、調剤する薬局薬剤師の方々も数多くいます。
また、研究職として製薬会社に勤務する選択もあります。
病院にも、入院患者や外来の患者に対して薬を調剤し、服用指示を行う病院薬剤師が勤務しています。
両者は同じ薬剤師でも、業務の内容は大きく異なります。
例えば、病院薬剤師は救急車で運ばれてくるような急患にも対応する必要があります。
一刻を争う医療現場で医師の指示のもと調剤を行う業務は、薬局薬剤師にはないものです。
また、錠剤や軟膏などだけでなく注射液も調合したり、入院患者ひとりひとりに既往歴などヒアリングを行い、的確な調剤や服用指示を出すことも、病院薬剤師ならではの業務です。
より医療の現場に近い所で活躍したい方には、病院薬剤師のほうが向いているかもしれません。
ただし、薬局薬剤師と違って夜勤があったり前述の急患の場合などは当然ですが、そうでなくとも残業を求められる時があることは頭に入れておきましょう。